想定内の人生なんてもったいない!環境を変える秘訣は「アウトプット」にある! 留学4か月目

サムネ

本記事「TOEIC250点日本人MBA生のアメリカ留学奮闘記」では、アントレプレナーシップ(起業家教育)の分野で世界No.1のバブソン大学にて、MBA生としてのキャリアをスタートさせた及川さんに密着し、バブソン大学でどのようなことに挑戦するのかや、そのプロセスで直面する課題・困難にどう立ち向かうのか、そこから得た学び等を追っています。

今回のインタビューは、本シリーズの第四弾となっております。バックナンバーはこちらをご覧ください!

第1弾:TOEIC250点!? 日本人MBA生のアメリカ留学奮闘記 留学1か月目

第2弾:「英語上手」ではなく「コミュニケーション上手」を目指せ! 日本人MBA生のアメリカ留学奮闘記 留学2か月目

第3弾:大ピンチ!学費が600万円も足りない⁉でもリスクがあるから面白い! 日本人MBA生のアメリカ留学奮闘記 留学3か月目 

 

それではさっそく、及川さんの留学4か月目を取材していきましょう!なお、今回は忘年会ということで酔っ払いながらのインタビューです(笑)

 

前期がもうすぐ終わりそうですけど、4か月間どうでしたか?

本当に新鮮で刺激的な毎日でした。翌日に何が起きるのか予測ができず毎日すごく大変だったんですけど、意外とどうにかなったなという感じです。まだ留学生活の序盤ですが、本当に楽しかったですね!

想定内の人生なんてもったいない!環境を変える秘訣は「アウトプット」にある! 留学4か月目

(最初のセメスターを一緒に過ごしたクラスメートたち)

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(クラスメートの家の怪しい雰囲気のダンスパーティ)

 

今までのインタビューの中で、2年間の学費を払うためのお金が足りないという話が出ていましたが、学費を確保する目途は立ったのでしょうか? 

まだたたず。。。笑 ただ少し前進しました!これまでバブソン大学の近くに住んで、家賃が1600ドル(約21万円(2023年2月))払っていました。今の財政状況からすると、毎月1600ドル支払うのが本当にきつかったので、半額以下の安いところに引っ越したんです。本当は2023年の5月まで住む契約だったのですが、「この家にいたら1年で大学を去らないといけないんだけど、安いところに住めば来年も残れるんだ」と家主に交渉したら、快く背中を押してくれましたね。

やっぱり家探しは大変で、ネットでいくら探しても良い条件の物件は見つからなかったんです。でも、ある集まりにいったときに、良い物件を探しているという話をしたら、たまたまそこにいた人が物件を紹介してくれたんです。だから、やっぱり「行動第一」だし、「アウトプット第一」だと実感しました。自分のやりたいことをしっかりアウトプットして、足を運んでいくっていうことがやっぱり大事なんだなっていうことを、ひょんなことから再認識しましたね。

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(引っ越した先の部屋の様子)

 

今家を探してるんだって言いまくったってことですか?

最初は普通の自己紹介で、「バブソン大学に行っていて、趣味は何で、、」っていう話をしていました。そこから、「最近自炊が趣味で、食費がきつくて、、」というような流れを自分の中で持っておいて、どんな話題を振られても、生活費がきついという話題に持っていけるようにしていました。笑 例えば、最近は「僕、今、毎日1ドルのパスタを3等分にして、毎日の食費を1ドルに抑えているんです。」みたいな話とかですね。こんな感じで話題を前もって準備しています(笑)

そうすると、「お金がなくて家を探してる、頑張ってる男の子がいる」と思われるか、「30歳独身の変な奴がいる」と思われるかのどっちかですね!どっちで思われてもいいんです。どっちも戦略通りなので(笑)

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(新しい住居を見つけるきっかけになった日本人会)

 

話が変わるんですけど、今進められているビジネスの進捗はいかがですか?

現在、友人と2人で、2つのビジネスのプロトタイプを走らせています。1つは物流サービスで、旅行者とアメリカに住んでる日本人を結ぶマッチングサービスです。

もう1つのビジネスは、落とし物を見つけるためのデバイス(スマートタグ)を用いたサービスです。

タグの制作にすごくお金がかかってしまうので、NECXという、NECが母体となっているアクセラレーションプログラムに応募しています。もし選考を通れば、資金を受けながらプロトタイプを作れるので、今はもう授業そっちのけで、ずっと資料を作ったり調べものをしたりしています(笑)


ただ、せっかくアメリカに来たのに学びの質を落とすのはすごく嫌なので、授業の録音を聞き返したりしながら、英語力を上げることもしたいと思ってます。できていないですが笑

最近の交友関係とかはどうですか?

英語でのコミュニケーションにためらいがなくなってきて、外国人の友達ができ始めました。また、自分がクラスそっちのけで「ビジネスアイディアを進めたい」ってガンガン周りにアウトプットしていたので、そういうことに興味がある人が2、3人ぐらい集まってきてくれました。

元々めちゃめちゃ外向的な人間なので、コミュニケーションを取れないことがすごくフラストレーションなんです。喋りたいのに話しかけられないとか、どう返事をしたら良いかいいかわからないから愛想笑いするしかないとか。話したいっていう気持ちが常にあったので、自然と英語を聞く習慣ができてたなっていう感じですね。特段、英語の勉強とかをしてたわけではないんですけど、英語でのコミュニケーションに慣れてきたんだと思います。

秋学期を振り返ると、英語の勉強や、学校の課題、自分のビジネスを考えるのにもっと時間を割けば良かったと思いますね。でも、やっぱりパーフェクトな人間なんていないので、最低限やるべきことはできたかなっていう気がしています。

想定内の人生なんてもったいない!環境を変える秘訣は「アウトプット」にある! 留学4か月目

(じわりと広がってきた友人の輪)

 

海外留学など自分ではコントロールしにくい環境に置かれたときに、「自分の本当の強みって何だろう」と見つめ直すことで、新たな発見につながることがあると思います。このように自分の本質が出た瞬間はありましたか?


僕は「逃げるのがうまいな」って思いました。大変な状況でもシリアスに考え込まないというか、俯瞰的に全体を見れているので、飄々としていられるのだと思います。「ストレスを溜めすぎないこととかうまいな」って思いました。

 

このままだとストレスが溜まるなと思ったときに、どういうアクションを取るんですか。

手抜きがうまいんです(笑)「明日やろう」とか、「これはもうやらなくていいや」っていう感じです。例えばクラスで大量に課題が出されると、「良い成績をとるためにやらないと!」ってクラスメイト達はすごくピリピリするんです。でも僕は諦めるのが早いので、「自分のやりたいことの本質を考えたときに、この課題に対して良い成績をとる必要あるっけ?」と考えますね

「これをすることで何が得られるのか、何を失うのか」っていうのを直感的に考えて、「これはやらなくていいや」みたいな判断ができます。逆に、「ほんまにやらなきゃあかん!!」って思ったものは、喜んでやっちゃうんです。その状態になってないということは、「自分にとって大切なことではない」と考えるんです。こんな感じで、他の人と比べて逃げるのがうまいなって思います。

この「逃げるスキル」は留学する際に持っていた方がいいスキルだと思いますか?

「逃げるスキル」は、どのような環境にいるかに関係なく持っていた方がいいスキルだと断言できます。アメリカの大統領の言葉で、「世の中に溢れかえっている緊急度が高いとされている仕事の多くは大切なことではなくて、世の中で大切だとされていることに緊急度はない」という大好きな名言があるんです。つまり、「やらなきゃいけない!」と思っていることの大半は、実は自分の人生にとって大切ではないことだと言い聞かせてます笑。一方で、本当に大切なことに全然フォーカスできていないということですね。

一般的に、留学生にとって学業の緊急度はものすごく高いと思います。でも、僕にとって大事なことは、MBA留学によって、世界中どこでも生きていけるような力を身につけることなんです。目の前に積まれてる宿題が増えすぎると、この大切なことを見失ってしまうんです。ふと冷静になって俯瞰して、「これは大切なことなのか?緊急度が高いだけで無駄なことではないのか?」を考えるようにしていますね。


僕の人生観として、「人生が1回しかない!」っていう危機感が結構強くて、これが世の中の真理だと思ってるんです。

大学生のときにお酒を飲みすぎてアル中で運ばれたとか、ウイルスに感染して1ヶ月間昏睡状態に陥ったとか、顔が動かなくなったとか色々あるんですけど、そういうことも含めて人生は1回しかないなと。そして、その1回の人生を想像できることだったり一回経験したことの繰り返しで埋めたくないんですよ。


「朝何時に起きて、あの上司から見積もり頼まれるな」とか、自分がイメージできるもので未来を埋めたくない。逆にそれをしていると、時間を無駄にしている気がするんです。

だから、環境を変えることにためらいがあるというよりも、むしろ人生1回しかないのでガンガン環境変えたいんですよね。

想定内の人生なんてもったいない!環境を変える秘訣は「アウトプット」にある! 留学4か月目

(快く送り出してくれた同居人たち)

そんな中でも、環境を変えるとやっぱり変えないといけないことが少なからず出てくると思うんですけど、そこに対してストレスとかはないんですか。

いやものすごいあります。ストレスはありますけど、どんなことにも意味づけをしっかりすればストレスはあまり感じないですね。やならなきゃいけないことではなくて、やった方がいいことに変える感じですかね。例えば、歯磨きをするにしても、なんとなく歯を磨くのではなく、食事を美味しく楽しむために歯の健康を保ちたいとか、歯茎が死ぬと脳が死ぬとか、歯を磨かないと認知症の可能性もあるよね、というふうに意味づけをします。そのうえで、だから歯を磨かないといけない、と判断します。こんな風に、意味づけをしっかり行動の1個1個に落とせているかがすごく大事だと思っています。

目的がしっかりしていればストレスにはならないと思うんですよね。だから、意味もなく目の前に積まれた課題や、会いたくもない人とするミーティングは、しっかりした意味づけがなくて、強制のように感じちゃってるんですよね。

これに関してさらに質問で、意味づけをした結果、課題やミーティングの価値がないってわかったけど、第三者が入ってきたり、お金の問題が絡んだりして変えられないことってあると思います。これをどうやって変えるんですか?

変えられないことはたくさんあると思うんですよ。頑張ったけど、結局変わらなかったこともあります。けど、変えたいということをアウトプットすることがものすごく大事だと思ってます。変えられないから仕方ないと諦めるのか、変えられない環境の中でも変えようと行動するのかはかなり違うと思います。

例えば、僕で言うと、キーエンスで働いていた時に「海外で働きたい」と思っていました。でも、人事の兼ね合いもあるから変えられないです。そこで、海外に行きたいという思いを実現するためにMBA留学を決めて、「海外に行きたいから、MBA受験の勉強をしてます」ってアウトプットしていました。

そしたら、バブソンに受かったくらいのタイミングで、管理職のポジションと、海外転勤の選択肢も出てきたんです。だから、ちゃんとアウトプットして行動していれば、変わる。今すぐは変わらないかもしれないけど、少しずつでもアウトプットし続けたら、変わるための環境が整ってくる。

本当に体育会の思考で恐縮なんですけど、「変わらない⇒変えたい⇒どうやったら変えられるんだろう」というふうに思考できるかどうかが重要だと思うんですよね。僕の場合は、「海外に行きたいけど行けない⇒じゃあどうやったら海外に行けるんだろう」と考えて、MBA受験のための勉強を始めました。そして、「海外のMBA受験の勉強をしています」と言ったら、会社の中で周りの人の見る目が変わっていく。そして、僕に依頼されてくる仕事の質が変わっていく。そこで成果を残せば、僕の周りにいる人たちが変わっていく。だから、変えられないと思うような状況でも、できることを精いっぱいやっていくしかないと思うんですよね。

お金についても同じで、「お金がない」っていう変えられないことがあります。アメリカに居続けるためには、2000万円必要です。でも1000万円しか貯金はありません。それでも、アメリカに来てから「お金がないんだけど、ここで生活し続けるためにはどうしたらいいんだろう」っていうことをアウトプットしてたら、今回みたいに安い家賃の家が見つかりました。変えられないことに対して、何が起こるか誰もわからないので、やりたいことに向かって行動を起こしていくだけなんじゃないかなって思っています。



如何だったでしょうか。本シリーズはこれから随時更新予定ですので、次回の記事もお楽しみに!ご質問やご意見あれば、是非お問い合わせフォームをご活用ください!!記事が良かったらシェアをお願いします!

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  • Boston SEEDs運営

    Boston SEEDs は B-SEEDs LLC (Delaware, US) 運営のオンラインメディアです。”Entrepreneurship Mindset”のカルチャーを世の中に更に浸透させるべく主にボストン在住の現役の MBA 生がボランティアで活動運営しています。 Note

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