10年以上の研究で発見! プレゼンの極意は起業家の振る舞いだ

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ビジネスにおいて、聴衆を惹きつけるプレゼンを行うことは不可欠といっても過言ではありません。投資家からの資金調達や、顧客への製品・サービスの売り込み、社内でのコンペなど、様々な場面でプレゼンすることが求められており、プレゼン力の有無がビジネスチャンスをつかめるか否かを分ける重要な要素の一つになっています。皆様の中にも、プレゼンがうまくいかず苦労された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

現在、全てのビジネスパーソンに役立つ、プレゼンに関する新たな研究に注目が集まっています。

そこで今回は、アメリカにおける最新の研究から判明した、ビジネス機会をつかむプレゼンの極意をご紹介します!

 

アメリカで判明した意外な研究結果

投資家にアイデアを売り込む起業家は、プレゼンにおいて、アイデアの内容についてできるだけ多くの情報を伝えようとしています。しかし、それだけでは十分でないことが、アメリカにおける最新の研究で明らかになりました。

 

アメリカ・ウィスコンシン大学マディソン校の准教授であるツァイ氏による12の研究によって、プレゼンをする際には、伝えたい情報そのものだけでなく、起業家の情熱や憧れを表現することが大事だということが分かりました。

 

ツァイ氏は、過去に行われたピッチコンテストについて、投資家たちに、「映像のみ」「音声のみ」など様々なタイプのプレゼンの記録を渡し、それぞれの場合で、どの起業家が優勝したかを当てるよう求めました。その結果、最も的中率が高かったのは、プレゼンをする起業家の映像だけを渡され、音声や内容については全く知らなかった投資家でした。すなわち、投資家の心を揺さぶったのは、起業家の情熱的なボディランゲージであったことが判明しました。

 

この研究では、経験豊富な投資家を含む1,855人の参加者が19のプレゼン大会の一部を閲覧し、どの起業家が優勝するか、または優勝すべきだと思うかを予想するよう求められました。参加者には、音声のみ、映像のみ、原稿のみ、映像と音声の両方など、様々な種類のピッチコンテストの記録が渡されました。

 

映像のみの記録を見た参加者は、52%の確率で、3人の候補者の中から正しい優勝者を選ぶことができたとツァイ氏は言います。映像と音声の両方を使った参加者は43.6%の確率で正解し、原稿のみを読んだ参加者は32.7%の確率で正解しました。

 

映像を見た参加者は、起業家の情熱や自信など、様々な要因で優勝者を判断したと述べています。使用された映像では、起業家はスライドを使用していなかったため、起業家の存在自体に焦点を当てやすかったと考えられます。

 

この研究は、10年以上にわたって多様なチームのプレゼンを対象に行われた結果、情熱の表し方に関する文化が異なっていても、参加者は勝者を指定できることが分かりました(ただし、この研究では、情熱を表現する具体的な視覚的手がかりは定義されていません)。

 

この研究による重要な教訓

この研究は、起業家や投資家のみならず、プレゼンを行う全ての人にとって重要な教訓を含んでいます。

 

プレゼンを行う方の多くは、プレゼンの中で、自分の事業や製品・サービス、アイデアに関する情熱を示すことが重要だと分かっていますが、これらの内容についてできる限り詳細な情報を伝えることに集中してしまうことがよくあります。そこで、プレゼンターがどれだけ自分の事業や製品・サービス、アイデアを大切に思っているか示すことを忘れないことが重要です。

 

また、プレゼンの聞き手となる場合には、知らず知らずのうちに、与えられた情報そのものではなく、視覚的な表現に影響されている可能性があるという点に注意が必要です。

 

 

今回は、聴衆を惹きつけるプレゼンを行うために重要な要素についてご紹介しました。如何だったでしょうか?本サイトではボストンで話題のニュースをご紹介しています。ご質問やご意見あれば、是非お問い合わせフォームをご活用ください!!記事が良かったらシェアをお願いします!

 

 

引用:

The Wall Street Journal 「The Key to Attracting Venture Capitalists: Show Passion

投稿者

  • Boston SEEDs運営

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