2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!

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「2023年の新しいビジネストレンドとイノベーション予測を捉え、自身のビジネスに活かしたい」

今回はそんな感度の高いビジネスパーソンの皆さまに向けて、スタートアップ・イノベーションの中心地の1つであるアメリカ・シリコンバレーの2023年注目スタートアップを、分野を問わずダイジェスト版でご紹介していきます!

▼テキサス・オースティンの注目スタートアップはコチラ

2023年オースティンの注目スタートアップ23選!(前編)

2023年オースティンの注目スタートアップ23選!(後編)

シリコンバレーとは?

シリコンバレーとは、カリフォルニア南部に位置する、サンノゼ、マウンテンビュー、サンタクララ、サンフランシスコなどが集まるエリアの総称で、アメリカではベイエリアと呼ばれています。IT企業や半導体(シリコン)メーカーが多く集積していることから「シリコンバレー」と呼ばれ、アメリカ全土を見てもNo.1と言えるイノベーションエコシステムを保有しています。Google、Facebook、Appleをはじめとした世界的なテック企業が拠点を構えることで日本でも有名。教育機関や投資家、VCなど人材が集まっていることはもちろん、ビジネスの手法や文化を口頭で伝え合う伝統が残っているために、このエリアにしかない学びがあるといわれています。

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!

ベンチャーキャピタルが枯渇し、多くのハイテク企業が不況に備える中、現地メディアのBay Area Innoは、厳しい時代を生き抜くために必要なイノベーションと粘り強さを兼ね備えた、スタートアップ15社を選定しました。既存勢力に対抗する新しいソーシャルアプリから、暗号業界の詐欺的行為に終止符を打とうとする企業まで、ニッチな業界を含む幅広い分野で躍進する起業家を紹介しています。

 

1.Array Labs

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Array Labsは、同期した小さな衛星の群れを作り、リアルタイムで地球の3Dモデルを作成します。Array Labsの画像は、他社の数分の一の価格で、60倍の解像度の衛星画像を提供することができます。この技術の最も注目すべき点のひとつは、衛星画像と最新の3Dモデルを民間の手で活用できるようにすることです。現在、高品質な画像は非常に高価で、資金力のある巨大な組織に少量でしか提供されていません。Array Labsは、衛星画像の価格と範囲を大幅に拡大し、小さな会社や非営利団体でも高品質のデータにアクセスできるようにします。

 

2.Dispatch Goods

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Dispatch Goodsは、リユース容器を生産し、企業の包装廃棄物削減を支援しているスタートアップです。CEOのLindsey Hoell氏と、営業部長のMaia Tekle氏は、顧客調査を通じて、コロナパンデミックの間に冷凍パックを買いだめしていた人が多いことに注目しました。そこで彼女たちは、特に食品分野の直販製品会社にジェルパックの販売を開始しました。レストランなどからスタートした取引を順調に拡大し、今では大企業との協働を行っています。

 

3.Fimio

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!暗号業界は、信頼性の高い金融のエコシステムを構築するためにあるにもかかわらず、何十億もの顧客資金を詐欺、窃盗、または過失で誤操作するような卑劣なプレーヤーが少なくありません。Fimio Inc.は、暗号とWeb3という世界に信頼をもたらすことに挑戦しています。 Web3上で資産を構築する人々のためのツールを開発し、詐欺を防止して、未開のエコシステムに秩序をもたらす企業として注目され、暗号業界の主要VCから支援も受けています。

 

4.Fizz

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Fizzは、スタンフォード発、大学生専用のソーシャルメディアプラットフォームで、より安全でプライベート、かつ魅力的なコンテンツを共有するためのスペースとなることを目的としています。Fizzは、キャンパスライフの最新情報を発信する場所として、すでに多くの人に利用されています。もともとは、キャンパスでの授業が禁止されていたコロナ最盛期に、学生たちにつながりを提供するために立ち上がったこのサービス。現在では、学生の変化し続けるニーズに対応し、学校の話題や学内イベント、さらには人間関係構築のためのオープンな議論の場となるプラットフォームとして機能し続けることで、キャンパスのつながりをさらに深める存在となっています。

 

5.Foxglove
2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!

Foxgloveはロボット産業向けの開発ツールやインフラを構築しています。CEOであるAdrian Macneil氏はサンフランシスコで5年間、自動運転車の開発に携わっていました。インフラと開発者の生産性向上チームを率いる中で、多くの社内ツールを構築しなければならず、またこうしたツールが自動運転業界だけでなく、自動運転の芝刈り機、トラクター、フォークリフト、産業オートメーションなど、他の種類のロボット全体でも必要とされていたことが、起業のきっかけになったと彼は言います。ロボット工学、オートメーション、自動走行車を開発する小規模なスタートアップから大手上場企業までをターゲットに、ソフトウェア開発者のためのツールを構築しています。

 

6.Millie

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!アメリカは、総GDPに占める医療費の割合が他のどの裕福な国よりも多いにもかかわらず、健康上の成果は悪いことが知られています。そしてこれは、特に妊産婦の健康について言えることだといいます。妊産婦死亡率や罹患率が高く、帝王切開、早産、周産期うつ病が多く発生しているのです。Millieは、この状況を打開するために、在宅訪問とテレヘルスのサポートを組み合わせることで、母親のケアを再考しています。現在のモデルを一から設計し直し、バーチャルケアと遠隔モニタリングで拡張された技術対応の産科医・助産師共同モデルを導入することで、妊娠から生後1年まで、よりパーソナライズされた継続的なケアを提供します。

 

7.Novoloop

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!CEOのMiranda Wang氏と、COOのJeanny Yao氏は高校時代からの親友。10年以上前からプラスチックゴミを減らす方法について考え、ついに今年、彼女たちの会社であるNovoloop Inc.が2140万ドルのシリーズAラウンドを獲得し、ビジョン実現にいたる十分な資金を手に入れることができました。彼女たちはプラスチックを化学によって循環型素材に変えることにチャレンジしています。現在、実際にリサイクルされるプラスチックは、全生産量の約9%にすぎません。このプラスチック廃棄物問題の大きな問題を解決すべく、多くの製品でゴムの代わりに使用できる、高弾性材料である技術プロセスと製品を作り上げました。

 

8.Noyo

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Noyoは摩擦のない福利厚生を実現するデータプラットフォームとして、APIを搭載したデータインフラを通じて、迅速、正確、かつ安全なデータ交換を業界に提供します。創業者が過去Zenefitsで働いていたとき、信頼性の低いデータと脆弱な統合が、業界のスケーリングと顧客への提供能力をいかに損なっているかを目の当たりにしたのが起業のきっかけとなりました。彼らはその経験から、雇用主や従業員のユーザーに素晴らしい福利厚生体験を提供するためには、保険会社や福利厚生エコシステム全体のプレーヤーが、クリーンで信頼できるデータにアクセスする必要があることに気付いたといいます。Noyoのイノベーションは、今日のアメリカにおける福利厚生の提供方法とアクセス方法を根本的に変える大きなチャンスになりうるものです。

 

9.Sequel

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Allied Market Researchによると、いわゆる女性用衛生用品の市場は、世界全体で毎年6%以上成長し、2030年には680億ドル以上に達すると予想されています。そして、月経カップのような再利用可能なオプションが人気を集めている一方で、タンポンは多くの人にとって好ましい選択肢であることに変わりはありません。しかし、タンポンはいまだ不完全な存在だとSequelは言います。実際、New York Timesが所有するレビューサイトWirecutterは、数百のタンポンをテストし、アプリケーターや包装紙の小さな違いを除いて、「これらの綿花の多くは同一かほぼ同じ」という結論に達しました。Sequelは、流体力学を通してタンポンを再設計することで、タンポンをより漏れにくくしようとしています。

 

10.Sunnyside

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!依存症などの問題あるアルコール消費に対する従来の解決策は、「完全に禁酒しなければ、人生が台無しになる」と言ってやめさせるものでした。しかし、Sunnysideとしてビジネスを展開するCutback Coach Inc.は、完全にやめるのではなく、飲む量を減らすように促すことで、異なるアプローチをとっています。同社のアプリは、社会心理学とゲーム化された通知や経過報告を組み合わせて、同社が「マインドフル・ドリンキング」と呼ぶ、一晩に1~2杯というスイートスポットに人々をとどめるために使われています。酒をウェルネス産業に取り入れるなんて、カリフォルニアならではと思うかもしれませんが、Sunnysideは、革新的な解決策で全米の集団飲酒問題に取り組む方法について新しい切り口を探していると、かなりのメディアからの注目を浴びています。

 

11.Taelor

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!創業者は自分の目標(就職、デート、昇進)を達成するために、見栄えを良くしたいと思っていました。しかし、それほど多くのものを所有したくはなく、何千ものアイテムを何時間もかけて見るのも嫌でした。市場にあるファッションサービスのほとんどは、ファッションに興味がある人のためのもので、自分の目標を達成するために見栄えをよくしたいだけの人のためのものではないことに気づいた彼女は、忙しく、見栄えを良くしたいが、服を追いかける時間も惜しんでいる米国の25~45歳の男性をターゲットにTaelorを設立しました。さらにTaelorはトレンドをよりよく予測することで、約3割が廃棄されるというファッションプロダクトの持続可能性をサポートするためのデータ提供も可能にしています。

 

12.Uplift Labs

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Uplift Labsはスマートフォンを使って体の動きを追跡し、パフォーマンスと健康の向上に役立つ洞察を提供します。資金調達の基準からすると、Uplift Labsが調達した850万ドルは巨額とは言えませんが、中身を見てみるとそれが立派なものであることがわかります。現役のプロバスケットボール選手や元プロサッカー選手、バレーボール選手、ソフトバンクグループの人工知能インキュベーターであるDeepcore、Stadia Venturesといった投資家の存在があるのです。さらに、フィットネスに特化したこの会社には、血統書付きの創業チームがついています。CEOの樺山資正(かばやますけまさ)氏はテスラモーターズジャパンの社長、CTOのJonathan Wills氏はGoProが買収したLumificの創業者でCEO、AI最高責任者のRahul Rajan氏は人の動きを追跡するAIシステム構築に8年以上の経験があるなど、Uplift Labsは、「正しいアイデア」「正しいタイミング」「正しいチーム」の三拍子揃った会社と評価されています。

 

13.Vori

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!Voriのテクノロジーは、食品サプライチェーン全体のデータをシームレスにつなぎ、食料品店やサプライヤーの業務を効率化すると同時に、食品供給へのアクセスを民主化するものです。創業者トリオは「IPOを計画している」と語り、ウォール街を目指すスタートアップの仲間入りを果たしました。彼らは、「黒人が設立した最初のソフトウェア会社」として上場し、限界にある他のコミュニティのために障壁を壊すことを目標にしています。アメリカに3万店舗ある小規模なスーパーマーケット、いわゆるインディペンデント・グロサーをターゲットに、サービスを拡大しています。

 

14.ZeeMee

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!ZeeMeeは、大学進学を目指す学生が、安全で、肯定的で、愛のあるコミュニティで友達を作り、つながることができるように支援しています。他の多くのスタートアップと異なり、利益を上げていることを自慢できる企業です。パロアルトを拠点とするこのスタートアップは、マーク・ザッカーバーグがFacebookを立ち上げてから10年後、大学のキャンパスに新しいソーシャルネットワーキング体験をもたらそうとした数社のうちの1社でした。そして、学生同士が交流する別の方法を提供するだけでなく、大学自身が自分のキャンパスにマッチした学生を見つけるのに役立つことで、成功を収めたのです。ZeeMeeは、4年前にZeeMee Communitiesを立ち上げ、学生にはより充実したソーシャルネットワーキング体験を、ミュージシャンのエド・シーランなど外部ブランドには熱心なマーケティング対象者を提供し、本格的に軌道に乗せたと創業者たちは言います。今後も学生のニーズに沿って事業を拡大していく見込みです。

 

15.Zevvy

2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!2022年11月、ニューヨーク・タイムズ紙は「米国では電気自動車が主流になりつつある」と報じました。ガソリン車の販売が減少する一方で、バッテリー車の販売は、特に裕福でなく環境に対する関心の低い購入者の間で伸びています。多くの人にとって、それは単にガソリン代とメンテナンスコストの節約ということなのです。同年8月、バイデン大統領は、気候変動緩和のための補助金、投資、税制優遇措置に3690億ドルを充てるインフレ削減法に署名しました。その中には、電気自動車購入のための連邦税額控除の延長も含まれています。Zevvyは、EVを最も必要としている人たち、つまり走行距離の多いドライバーにEVを手頃な価格で提供するべく、より柔軟なリース市場を展開しています。現在は、ベイエリアとセントラルバレーを対象としており、特にこれらの地域で働くギグワーカーを、より良い移動手段を求めているターゲットとして注目しています。12月のウェブサイトによると、Zevvyで最も高価なオプションであるTesla Model 3は、月額699ドルで、499ドル~999ドルの初期費用の後は、1マイルにつき15セントが加算される仕組みとのことです。

 

 

 

今回は、2023年シリコンバレーの注目スタートアップ15選!をご紹介しました。

 

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引用:
Bay Area Inno’s Startups to Watch in 2023
シリコンバレーのスタートアップ(SU)エコシステムの最新トレンドとは

投稿者

  • Boston SEEDs運営

    Boston SEEDs は B-SEEDs LLC (Delaware, US) 運営のオンラインメディアです。”Entrepreneurship Mindset”のカルチャーを世の中に更に浸透させるべく主にボストン在住の現役の MBA 生がボランティアで活動運営しています。 Note

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